仕事で使えるプロンプト集(Excel)を無料ダウンロード——部署別48例のテンプレートと、入力してはいけない情報
結論
このページから、中小企業の仕事でそのまま使えるプロンプト(AIへの指示文)48例をまとめたExcelファイルを無料でダウンロードできます。総務・経理・営業・人事・採用・事務・受発注・管理職の6つに分かれていて、【 】の部分を自分の情報に書き換えてAIに貼り付けるだけで使えます。それぞれに「入力してはいけない情報」と「答えの確認ポイント」を付けているので、安全に試せます。
株式会社MEDISITE 執行役員・AI事業責任者の吉村聡一郎が、仕事でそのまま使える部署別のプロンプト集と、その使い方について解説します。「生成AIを入れてみたが、何を打ちこめばいいのかわからず、結局だれも使っていない」。AIのご相談で、とてもよく聞くお悩みです。AIは、頼み方(プロンプト)しだいで答えの質が大きく変わります。とはいえ、毎回いちから指示文を考えるのは手間がかかります。そこで当社は、中小企業の部署ごとに、よくある仕事の場面で使える指示文を48例まとめ、コピーして使えるExcelファイルにしました。この記事では、ファイルの中身、代表的なプロンプトの例、使うときの手順と注意点を説明します。
部署別のプロンプト集(Excel)は、ここから無料でダウンロードできます
プロンプトとは、AIに仕事を頼むときに入力する指示文のことです。このファイルには、中小企業の毎日の仕事でそのまま使えるプロンプトを48例入れました。会員登録やメールアドレスの入力は必要ありません。
「プロンプト集」シートには、1つのプロンプトにつき次の6つの項目を並べています。
| 列 | 内容 |
|---|---|
| No | 通し番号(1〜48) |
| 部署 | 総務/経理/営業/人事・採用/事務・受発注/管理職・全員。見出しの▼ボタンで、自分の部署だけに絞りこめます |
| 場面 | 「入金のお願いメールを作る」「面接の質問リストを作る」など、どんな仕事で使うか |
| プロンプト本文 | コピーしてAIに貼り付ける指示文。青い【 】の部分を、自分の会社の情報に書き換えます |
| 入力してはいけない情報の注意 | そのプロンプトを使うときに、AIに入れてはいけない情報(個人情報・取引先の秘密など) |
| 出力の確認ポイント | AIの答えを使う前に、人が確かめること(日付・金額・言っていない約束など) |
部署ごとの数は、どの部署も8例ずつです。「管理職・全員」には、要約・文章の校正・会議の議題づくりなど、部署を問わず使えるものを集めました。
部署ごとの代表的なプロンプトの例——ファイルを開かなくても、こんな頼み方ができる
ファイルの中から、部署ごとに1つずつ、よく使われる場面のプロンプトを紹介します。【 】の部分は、自分の情報に書き換えるところです。
| 部署 | 場面 | プロンプトの例(要点) |
|---|---|---|
| 総務 | 会議のメモを議事録にする | 次の会議メモを、社内向けの議事録に整えてください。形式は①会議名・日時・参加者 ②話し合ったこと ③決まったこと ④やること(担当・期限つきの表)。メモから読み取れない担当や期限は【未定】と書いてください。メモ:【箇条書きのメモを貼り付け】 |
| 経理 | Excelの式の作り方を聞く | Excelで次の集計をしたいです。A列:【取引日】、B列:【取引先名】、C列:【金額】。やりたいこと:【取引先ごと・月ごとの合計を別の表に出したい】。使う関数と式を、セル番地つきで、意味も一行ずつ説明してください。 |
| 営業 | 商談前の質問リストを作る | 【業種】の会社と初めて商談します。当社は【自社の商品・サービス】を提案したいと考えています。相手の困りごとを知るための質問を10個、答えやすい順に作り、それぞれの目的を一言付けてください。 |
| 人事・採用 | 面接の質問リストを作る | 【職種】の中途採用の面接で使う質問を10個作ってください。求める人物像は【〇〇】。経験を具体的に聞く質問を中心にし、本籍・家族・思想など仕事に関係のないことを聞く質問は入れないでください。 |
| 事務・受発注 | 納期が遅れるときのお詫びを作る | 納期が遅れることを伝えるお詫びのメールを作ってください。品物:【品名】、もとの納期:【〇月〇日】→新しい納期:【〇月〇日】、理由:【〇〇】。お詫び→理由→新しい納期→今後の対応の順で、言い訳に聞こえないように書いてください。 |
| 管理職・全員 | 長いメールや資料を要約する | 次の文章を、忙しい人が30秒で読めるように要約してください。最初に結論を1文で、そのあと要点を3つの箇条書きで。原文にないことは足さないでください。【文章を貼り付け】 |
どの例にも共通しているのは、「何を作るか」「どんな形で出してほしいか」「やってはいけないこと」の3つが書かれている点です。とくに「メモにないことは書かない」「わからない点は【要確認】と書く」という一文は、AIが事実をつくってしまうのを防ぐために、多くのプロンプトに入れています。
ポイント
この表は、ファイルの中身を短くまとめたものです。ファイルには、トーン(文の調子)や文字数、表の列の指定まで入った、そのままコピーできる全文が入っています。
使い方は3ステップ:コピーして、【 】を書き換えて、答えを人が確かめる
プロンプト集は、次の3ステップで使います。初めてAIを使う人でも、5分ほどで1つ目の答えが出せます。
- 使いたいプロンプトを探してコピーする:「プロンプト集」シートの部署の▼で自分の部署に絞りこみ、「場面」の列から、いまやりたい仕事に近いものを選びます。「プロンプト本文」のセルをコピーします
- 【 】の部分を書き換えて、AIに貼り付ける:AIの入力欄に貼り付け、青い【 】の部分を自分の会社の情報に書き換えます。【 】の中の「例:」は書き方の見本なので、消して書き直してください。書き換える前に、隣の列の「入力してはいけない情報の注意」を読みます
- 答えを「出力の確認ポイント」で確かめてから使う:AIの答えは下書きです。日付・金額・名前・約束の中身など、確認ポイントに書いたことを人が確かめてから使います
1回で思いどおりの答えが出なくても大丈夫です。「もう少し短く」「表にして」「敬語をやわらかく」のように、続けて注文を付ければ直してくれます。
プロンプトの書き方そのものを知りたい場合
このページのプロンプト集は、すぐに使える例文の集まりです。一方、「なぜこの書き方だとうまくいくのか」「自分でいちから指示文を書くには何を入れればよいか」という書き方の考え方は、別の記事で説明しています。例文を自分の仕事に合わせて作り変えたくなったら、あわせて読んでみてください。
AIに入力してはいけない情報と、答えを使う前の確認ポイント
プロンプト集を使うときにいちばん気をつけたいのは、AIに入れる情報です。AIのサービスによっては、入力した内容が外部のサーバーに送られたり、設定によってはAIの学習に使われたりする場合があります。ファイルでは、プロンプトごとに注意を書いていますが、共通するのは次の情報です。
AIに入力する前に、消すか置き換える情報
- お客様・応募者・社員の氏名、住所、電話番号、メールアドレス
- マイナンバー、口座番号、パスワード、ログインID
- 取引先の社名と、取引の金額・条件・原価
- まだ公開していない新商品や決算前の数字
- 社員の評価、健康状態、家庭の事情など、知られたくない個人の事情
名前は「A社」「Bさん」のように置き換え、金額は【 】のまま下書きを作り、送る直前に人が書き入れるのが基本です。そもそも、どのAIにどこまでの情報を入れてよいかは、会社ごとにルールを決めておく必要があります。ルールがまだない場合は、プロンプト集を配る前に決めておくことをおすすめします。
次に、AIの答えを使う前に確かめることです。AIは、もっともらしい文章を作るのが得意な一方で、事実や数字を間違えることがあります。ファイルの「出力の確認ポイント」には、場面ごとに確かめることを書きましたが、多くは次の4つにまとまります。
| 確かめること | よくある間違いの例 |
|---|---|
| 日付・曜日・数字 | 日付と曜日が合っていない、合計の計算がずれている |
| 名前・宛先 | 会社名や担当者名の字が違う、送る相手を取り違える |
| 言っていない約束 | 「すぐに対応します」「無料で交換します」など、社内で決めていない約束が足されている |
| 法律・制度の内容 | 税や労務、採用の決まりについて、古い情報や不正確な説明が入っている |
法律や税、労務に関わる判断は、AIの答えで決めず、最新の公式情報や専門家に確かめてください。
配っただけで終わらせない——自社用のプロンプト集に育てる4つのコツ
プロンプト集は、社内に配っただけでは使われなくなりがちです。次の4つを意識すると、自社の仕事に合ったプロンプト集に育っていきます。
- 最初は1つの部署・3つの場面にしぼる:48例を全部試す必要はありません。毎日・毎週くり返している仕事から3つ選び、1〜2週間使ってみます
- うまくいった言い回しを書き足す:「自社の言い方」「よく使う文例」をプロンプトに足していくと、答えが自社らしくなります。Excelに行を足し、部署と場面を書いておけば、フィルタでそのまま探せます
- 確認で直した所をメモしておく:毎回同じ所を直しているなら、その指示をプロンプトに足します。たとえば「結びは『よろしくお願いいたします』にする」と書いておけば、直す手間が減ります
- 置き場所を1つに決める:共有フォルダなど、全員が見られる場所に1つだけ置き、古い版が出回らないようにします
とくに、お知らせ・依頼メール・報告書・お詫び文など、社外にも出る文書をAIで下書きする場合は、文例の集め方や、人が確認する範囲の線引きが大切です。文書づくりにしぼったコツは、別の記事でくわしく説明しています。
プロンプトをコピーする手間もなくしたいときは、業務の中にAIを組み込む
プロンプト集は、AIを試し始めるときにとても役に立ちます。ただ、使い続けていると、次のような手間が残ることがあります。
- 毎回、ファイルを開いてコピーし、【 】を書き換える手間がかかる
- 人によって使い方がばらばらで、答えの質がそろわない
- メールや注文書の中身を、手で貼り付けてAIに渡している
こうした手間は、プロンプトを業務の流れの中に組み込むことで減らせます。たとえば、問い合わせメールが届いたら、決まったプロンプトで自動的に返信の下書きを作り、担当者は確認して送るだけにする、という形です。当社がお手伝いした不動産会社(従業員15名規模)の問い合わせ担当の方の例では、初回の返信にかかっていた時間が半日から10分になりました。
当社は、中小企業の業務にAIを組み込む「AI社員」を、月5万円(初期費用はヒアリング後にお見積もり)で提供しています。これまでに約90社からご相談をいただきました。プロンプト集を試してみて「この仕事はもっと任せられそう」と感じたものがあれば、その場面を教えていただければ、どこまで自動にできるかを具体的にご提案します。
よくある質問
このプロンプト集は無料で使えますか?
はい、無料でダウンロードしてお使いいただけます。会員登録やメールアドレスの入力も必要ありません。社内で配ったり、自社に合わせて書き換えたりしてもかまいません。
どのAIで使えますか?
文章で指示を出せる生成AIであれば、基本的にどれでも使えます。特定のサービスを前提にしない書き方にしていますが、どのAIを使ってよいかは会社のAI利用ルールに従ってください。
プロンプトをそのまま貼り付けても、うまく答えが出ないときはどうすればよいですか?
【 】の部分に、できるだけ具体的な情報を入れてみてください。それでも合わないときは、「もっと短く」「表にして」などと続けて注文を付けると、答えを直してくれます。
AIに社内の情報を入力しても大丈夫ですか?
使うAIのサービスや設定によって、入力した内容の扱いが変わります。個人情報や取引先の秘密は入れないのが基本で、どこまで入れてよいかは会社のルールで決めておく必要があります。