HubSpotの入力をAIで自動化する方法——商談ごとに紐づけ先の取引を特定し、営業は「確認するだけ」にする
結論
HubSpotへの入力が定着しないのは、営業担当にとって入力が「すでに書いたことの二度手間」だからです。解決するには、商談の文字起こしや音声メモからAIが更新案を作り、営業担当は承認するだけの形にします。その際の要は、HubSpotのデータがコンタクト・会社・取引のレコードと、それらをつなぐ関連付け、独立したアクティビティでできていることを踏まえ、「この商談はどの取引の話か」を正しく決めることです。参加者のメールアドレスからコンタクト、会社、まだ終わっていない取引へと確実なものから絞り込み、決めきれないときは営業担当に選んでもらいます。商談メモはノートとして関連付け、ステージはIDに置き換えて書き込み、重要な変更は人が承認します。
株式会社MEDISITE 執行役員・AI事業責任者の吉村聡一郎が、HubSpotに営業担当が入力しない問題を、レコードと関連付けの仕組みを踏まえ、商談ごとに紐づけ先の取引を特定してAIが更新案を作り、営業担当が承認するだけにする方法について解説します。HubSpotを入れたのに、営業担当が商談の記録を入力してくれない。そこでAIに記録を作らせようとすると、今度は別の壁にぶつかります。同じ会社に取引がいくつもあり、AIがどの取引の話かを取り違える。メモを書いたのに取引の画面に出てこない。同じ会社が二重にできる。この記事では、HubSpotのレコードと関連付けの仕組みを踏まえて、商談ごとに紐づけ先のレコードを特定する手順、更新案の作り方と書き込みの順番、営業担当が「確認するだけ」で記録が残る運用の作り方を説明します。
HubSpotに入力されないのは、営業担当の怠慢ではなく「自分の役に立たない二度手間」だから
HubSpotを入れたのに、営業担当が商談の記録や取引の進み具合を入力してくれない。会議のたびに「入力をお願いします」と呼びかけても、数週間たつと元に戻ってしまう。顧客管理(CRM)や営業支援(SFA)のツールを入れた会社では、よくある悩みです。
入力が定着しない理由を営業担当の意識の問題にすると、呼びかけや罰則に頼ることになり、長続きしません。実際には、次のような「入力する側から見た理由」があります。
| 営業担当から見た理由 | 起きていること |
|---|---|
| 二度手間になる | 手帳やメモ、チャットにはもう書いている。それをもう一度HubSpotに打ち直すことになる |
| 時間がない | 商談が続く日は、入力する時間が夕方や翌日にずれ込み、そのうち忘れる |
| 項目が多い | 取引の作成画面に入力欄が多く、どこまで埋めればよいかわからない |
| 自分に返ってこない | 入力しても、上司が数字を見るためだけに使われ、自分の仕事は楽にならない |
| 外出先で入れにくい | 移動中にスマートフォンで長い文章を打つのは負担が大きい |
このうち、ツールの使い方の研修で解決できるのは一部だけです。根本の原因は、営業担当が「書く」作業をしている限り、入力は負担であり続けることにあります。
そこで考え方を変えます。営業担当は商談の中身を話したり、いつものメモを残したりするだけにして、HubSpotの項目に合わせて書き直す作業はAIに任せる。営業担当は、AIが作った記録の案を確認して承認するだけにする。これが、入力を定着させる一番の近道です。
ポイント
目標は「入力率を上げること」ではなく、「営業担当が入力しなくても、HubSpotに正しい記録が残ること」です。目標をこう置き直すと、打つべき手が変わります。
前提:HubSpotのデータは「レコード」と「関連付け」でできている
HubSpotの入力をAIで自動化するとき、いちばんつまずきやすいのは「AIが書いた内容を、どのレコードのどこに書き込むか」です。ここを理解しないまま作ると、記録が違う取引に付いたり、同じ会社が二重にできたりします。まず、HubSpotのデータの持ち方を押さえておきます。
4つの主なオブジェクト
HubSpotでは、顧客の情報を「オブジェクト」という種類ごとに分けて持ちます。1件1件のデータが「レコード」です。
| オブジェクト | 何を表すか | 見分けに使う情報 |
|---|---|---|
| コンタクト | 先方の担当者1人 | メールアドレス(同じアドレスのコンタクトは1件しか作られない) |
| 会社 | 取引先の会社 | 会社のドメイン名(例:example.co.jp) |
| 取引 | 1つの商談・案件 | パイプラインと取引ステージ、取引名、担当者 |
| チケット | 問い合わせやサポートの対応 | パイプラインとステータス |
同じ会社に複数の取引があるのは普通のことです。たとえば「A社の本社向けの提案」と「A社の工場向けの追加発注」は別々の取引レコードになります。
レコード同士は「関連付け」でつながる
コンタクトと会社、会社と取引、取引とコンタクトは、「関連付け」でつながっています。関連付けには「決裁者」「請求先」などのラベルを付けることもでき、取引ごとに誰がどんな立場かを表せます。
商談メモやタスクは「アクティビティ」という別のレコード
ここが大事な点です。商談メモ(ノート)、通話、ミーティング、メール、タスクは、取引の項目の1つではなく、それぞれが独立したレコードです。1件のノートを、取引・会社・コンタクトの3つに同時に関連付けることで、どのレコードを開いてもタイムラインに同じメモが表示されます。
つまり、AIが商談メモを残すときにすることは「取引の欄に文章を書く」ではなく、「ノートのレコードを作り、正しい取引・会社・コンタクトに関連付ける」です。関連付けを間違えると、メモは存在しているのに、営業担当が取引を開いても見えない、ということが起きます。
項目には「内部名」があり、選択肢は内部の値で持っている
画面に「クローズ日」「取引ステージ」と表示されている項目は、システムの中では「closedate」「dealstage」のような内部名で管理されています。さらに取引ステージは、画面上の「提案済み」という名前ではなく、パイプラインごとに決まったステージのIDで保存されます。自社で追加したプロパティの選択肢も同じで、表示名と内部の値が別です。
ポイント
AIには「提案済み」のような表示名で判断させ、書き込むときに内部名・ステージのID・選択肢の内部の値に置き換えます。この対応表は、HubSpotのAPIでプロパティとパイプラインの一覧を書き出して作ると正確です。手で作ると、ステージ名を変えたときにずれが生まれます。
HubSpotの標準機能で自動になる記録と、残る入力
AIで作り込む前に、HubSpotに備わっている機能で自動にできる記録を使い切ります。
| 記録 | 標準機能でできること | 残る課題 |
|---|---|---|
| メール | GmailやOutlookと連携すると、送受信したメールがメールのアクティビティとして記録され、相手のコンタクトに関連付く | 本文から「取引がどこまで進んだか」「次に何をするか」は項目に反映されない |
| 商談の予定 | カレンダーと連携すると、予定がミーティングのアクティビティとして記録される | 会議で話した中身や結果は残らない |
| 会社の紐づけ | 設定によって、コンタクトのメールのドメインから会社を自動で作り、関連付けられる | フリーメールの相手や、グループ会社でドメインが違う場合は正しく紐づかない |
| 名刺 | スマートフォンのアプリで撮影して、コンタクトを作れる | 既存のコンタクトや会社との重複、どの取引の関係者かは人が判断する |
| 通話・Web会議 | プランによっては、録音・文字起こし・要約が使える | 要約はできても、取引ステージや受注予定日の更新、タスクの登録まではしてくれないことが多い |
| AI機能(Breeze) | 記録の要約や文面づくりを手伝える | 使える範囲はプランで違い、自社の項目の決まりに合わせた細かな動きは作りにくい |
使える機能はプランや時期で変わるため、自社の契約で確かめてください。標準機能で「やりとりがあった事実」は残るようになります。AIに任せるのは、その先の中身の入力、つまり取引のプロパティの更新、商談メモ、次のタスクです。
商談ごとに、紐づけ先のレコードを特定する手順
自動化の出来を決めるのは、AIの文章力よりも「この商談はどの取引の話か」を正しく決められるかどうかです。次の順番で絞り込むと、取り違えを大きく減らせます。
手順1:参加者のメールアドレスからコンタクトを見つける
Web会議の予定や招待メールには、先方の参加者のメールアドレスが入っています。HubSpotではメールアドレスがコンタクトを見分ける鍵なので、ここから検索するのが最も確実です。電話や訪問で予定に相手のアドレスがない場合は、営業担当が音声メモで話した会社名と人名から候補を出し、確認してもらいます。
手順2:コンタクトに関連付いた会社を見つける
コンタクトに関連付いている会社を使います。関連付けがない場合は、メールアドレスのドメインで会社を検索します。gmail.com のようなフリーメールのドメインでは会社を特定できないので、会社名での検索に切り替え、候補を営業担当に選んでもらいます。
手順3:まだ終わっていない取引に絞る
会社とコンタクトに関連付いた取引のうち、「成立」「不成立」になっていないものだけを候補にします。複数のパイプラインを使っている会社は、営業担当が使うパイプラインに限ります。
手順4:候補が複数あるときは、手がかりを重ねて順位をつける
| 手がかり | 見るところ |
|---|---|
| 担当者 | 取引の担当者(所有者)が、記録を残した営業担当と同じか |
| 商談に出たコンタクト | 今回の参加者が、その取引に関連付いているか |
| 話の中身 | 商品名・サービス名・金額・拠点名が、取引名や商品の明細と合うか |
| 直近の動き | 最近ミーティングやメールが記録されている取引か |
| ステージ | 話の内容(見積の話、契約の話など)と、今のステージが自然につながるか |
1つの候補が明らかに上回るときだけ、その取引を更新案の対象にします。差がつかないときは、AIに決めさせず、更新案の冒頭で「どの取引の話ですか?」と候補を並べて営業担当に選んでもらいます。
手順5:該当する取引がないときは、作成の案にとどめる
候補が見つからない場合は、新しい商談かもしれません。ただし、AIがすぐに取引を作ると、表記ゆれで同じ案件が二重にできやすくなります。「新しい取引を作りますか?」という案を出し、営業担当が承認してから作成します。会社やコンタクトも同じで、作る前に必ず検索して、既存のレコードがないことを確かめます。
カレンダー連携のミーティングがあれば、そこに付け足す
カレンダー連携で、その商談のミーティングがすでに記録されていることがあります。開始時刻と参加者で一致するミーティングがあれば、新しく作らずに、その記録に商談の結果を追記します。別々に作ると、同じ商談がタイムラインに2つ並んでしまいます。
ポイント
特定の手順は「確実なもの(メールアドレス)から、あいまいなもの(話の中身)へ」が原則です。最初から話の中身だけで取引を当てようとすると、同じ会社の別案件と取り違えます。
仕組み:更新案を作り、営業担当が承認したものだけを書き込む
紐づけ先が決まったら、AIが更新案を作り、営業担当の承認を経てHubSpotに書き込みます。営業担当の作業は、商談のあとに1〜2分の音声メモを残すか会議を録画しておくこと、そして届いた案を確認することだけです。
更新案の例
営業担当が「〇〇工業さん、今日は部長も同席。見積は前向きだけど、来期の予算で検討したいとのこと。4月スタートなら決裁は2月。来週中に導入スケジュールの案を送る」と音声メモを残したとします。AIは次のような更新案を作ります。
| 更新すること | HubSpotでの書き込み先 | 更新案 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 取引ステージ | 取引のプロパティ(ステージのIDで保存) | 「提案済み」→「検討中(決裁待ち)」 | 来期予算で検討 |
| 受注予定日 | 取引のプロパティ「クローズ日」 | 2月末 | 4月開始なら決裁は2月 |
| 決裁者 | 部長のコンタクトを取引に関連付け、ラベル「決裁者」を付ける | 部長を追加 | 部長も同席 |
| 商談メモ | ノートを作成し、取引・会社・参加したコンタクトに関連付け | 3行の要約 | 音声メモの全体 |
| 次の行動 | タスクを作成し、担当者と期限を設定して取引に関連付け | 「導入スケジュール案を送付」期限:来週金曜 | 来週中に送る |
| 金額 | 取引のプロパティ「金額」 | 変更なし | 金額の話はなし |
部長がまだコンタクトとして登録されていなければ、名前と役職だけでコンタクトを作る案も出します。メールアドレスがわからないコンタクトは重複の見分けがつきにくいので、名刺の情報が入った時点で統合できるようにしておきます。
ポイント
AIが判断に迷う項目は、推測で埋めずに空欄のまま「受注予定日は話に出ましたか?」と質問させます。もっともらしい推測が記録に入ると、あとで数字が信用されなくなります。
書き込みの順番と、二重登録を防ぐ工夫
- 検索:コンタクト・会社・取引を検索し、承認された紐づけ先を確定する
- 作成:承認された場合だけ、足りないレコードを作る
- プロパティの更新:取引ステージやクローズ日などを書き換える
- アクティビティの作成:ノートとタスクを作る
- 関連付け:ノートとタスクを、取引・会社・コンタクトにつなぐ
通信の失敗などで途中から再実行すると、同じノートが2件できることがあります。音声メモや会議の録画ごとに識別番号を決めて、どこまで書き込んだかを記録しておき、同じ材料を二度処理しないようにします。
HubSpotはプロパティの変更履歴を残すので、AIが書き換えた値も、いつ何から何に変わったかを後から確かめられます。書き込みには専用のアカウント(アプリ)を使うと、人が変えたのかAIの仕組みが変えたのかを見分けやすくなります。
定着させる設計のコツ:項目を絞り、確認を短くし、営業担当に価値を返す
仕組みを作っても、確認が面倒だったり、営業担当に得がなかったりすると、やはり使われなくなります。定着させるために、次の4つを設計に入れます。
1. 入力してもらう項目を絞る
HubSpotの取引にプロパティを増やしすぎると、AIの更新案も長くなり、確認が負担になります。経営や営業会議で実際に見ている数字から逆算し、本当に必要な項目だけに絞ります。目安は、取引ごとに更新する項目が5〜7個程度です。自由記述のプロパティより、選択肢から選ぶプロパティのほうが、AIの判断も集計も安定します。
2. 確認はいつも使う場所で、1分以内に終わる形にする
更新案をHubSpotの画面で確認させると、結局「HubSpotを開く」という手間が残ります。社内のチャットやメールに更新案を届け、そこで承認できるようにすると、移動中のスマートフォンでも済ませられます。
3. 営業担当に「楽になった」を返す
記録が自動で残るようになったら、それを営業担当の仕事に返します。
- 商談の前に、その会社とのこれまでのやりとりの要約を届ける
- 期限が近いタスクや、しばらく連絡していない取引を知らせる
- 週の報告書や日報を、HubSpotの記録から下書きする
「入力すると上司に管理される」から「記録が残ると自分の準備や報告が楽になる」に変わると、確認の作業にも前向きになります。
4. 上司は入力の催促ではなく、記録を使った会話をする
営業会議で「入力していない人」を指摘するより、HubSpotの記録をもとに「この取引の次の一手はどうする?」と話すほうが、記録を残す意味が伝わります。
| 比べること | これまで(手入力) | AIで自動化したあと |
|---|---|---|
| 営業担当の作業 | メモを見ながらHubSpotの項目を1つずつ入力 | 音声メモを残し、届いた案を確認して承認 |
| 記録のタイミング | 夕方や翌日、忘れると残らない | 商談の直後に案が届く |
| 記録の書き方 | 人によって詳しさや言葉がばらばら | 決めた項目と書き方にそろう |
| 上司の関わり | 入力の催促 | 記録をもとにした相談 |
始める手順:1チーム・1か月で試し、数字で判断する
いきなり全員に広げず、少人数で試してから広げるのが失敗しにくい進め方です。
- 今の状態を測る:商談のうちHubSpotに記録が残っている割合、商談から記録までにかかっている日数、営業担当が入力にかけている時間(1日あたり)を、1〜2週間分ざっと記録します
- 項目とステージの定義をそろえる:取引ステージの名前と「どうなったら次の段階か」を決め、更新する項目を5〜7個に絞ります。あわせて、APIでプロパティとパイプラインの一覧を書き出し、表示名と内部名・ステージのIDの対応表を作ります。AIはこの定義をもとに判断します
- データを整える:重複している会社とコンタクトを統合し、会社のドメイン名が空のレコードを埋めます。紐づけ先の特定は既存のデータの正しさに左右されるため、ここを省くと取り違えが増えます
- 材料の残し方を決める:会議は録画と文字起こし、外出先の商談は終わったあとの音声メモ、など営業担当が続けられる方法を選びます
- 2〜3人で1か月試す:更新案の正しさ、確認にかかる時間、直した項目の傾向を記録し、AIへの指示や項目の定義を毎週見直します
- 数字を比べて広げるか決める:手順1で測った数字と比べ、記録が残る割合と入力時間が改善していれば、ほかの営業担当に広げます
試す前に確かめること
- 取引ステージの名前と、次の段階に進める条件が決まっているか
- 表示名と内部名・ステージのIDの対応表を、APIから作ったか
- 重複した会社・コンタクトを統合し、会社のドメイン名を埋めたか
- 紐づけ先の候補が絞れないときに、営業担当に選んでもらう流れがあるか
- AIが更新する項目と、人だけが変えられる項目を分けたか
- 更新案を確認する場所(チャット・メール)が決まっているか
- 今の記録の割合と入力時間を測ったか
- 商談の録音や文字起こしについて、先方への伝え方を決めたか
HubSpotのAPIを使って読み書きする部分は、社内に詳しい人がいなければ外部に任せることもできます。その場合も、項目の定義と確認の流れは自社で決めておくことが大切です。そこが決まっていないと、仕組みだけができて使われない状態になりがちです。
注意点:誤った記録・権限・お客様の情報の扱い
重要な項目は、AIだけで変えない
取引を「不成立」にする、金額を大きく変える、担当者(所有者)を変える、ステージを前の段階に戻す、といった変更は、数字や評価に直接ひびきます。こうした変更は必ず人の承認を通すか、AIには変えさせない設定にします。レコードの削除や統合も、AIの仕組みからは行わないようにします。
APIの権限は必要な分だけにする
HubSpotのAPIは、プライベートアプリを作って、許可する範囲(スコープ)を選んで使います。コンタクト・会社・取引の読み取りと、取引の更新、ノートとタスクの作成など、必要なものだけを許可し、設定の変更やユーザー管理の権限は付けません。アクセス用の鍵(トークン)は決まった人だけが管理し、定期的に作り直します。
検索の回数の上限に気をつける
レコードを探す検索APIは、ほかのAPIより1秒あたりに使える回数が少なく決められています。商談のたびに何度も検索すると上限にかかりやすいので、会社やパイプラインの一覧など変わりにくい情報は手元に保存して使い回し、失敗したときは時間をおいて再実行する作りにします。
商談の録音と文字起こしの扱い
Web会議を録画・文字起こしする場合は、先方に伝えてから行うのが基本です。録音の有無や保存期間を社内で決めておきます。
使うAIのサービスを確かめる
商談の内容や取引の金額は、社外に出したくない情報です。AIのサービスは、入力した内容が学習に使われない法人向けのものを選び、データがどこに保存されるかを確かめます。
HubSpotのAI機能との使い分け
HubSpotに備わっているAI機能で足りる部分は、そちらを使うほうが管理の手間は少なくなります。紐づけ先の特定のルール、自社の項目の決まりに合わせた更新案、チャットでの承認など、標準の機能では足りない部分だけを作り足す、という順番で考えると、無駄な開発を避けられます。
よくある質問
HubSpotで、商談メモはどのレコードに書けばよいですか?
商談メモはノートとして作成し、該当する取引・会社・参加したコンタクトの3つに関連付けます。取引のプロパティに文章を書き込むのではなく、ノートを関連付けることで、どのレコードを開いても同じメモがタイムラインに表示されます。
同じ会社に取引が複数あるとき、AIはどの取引を更新すればよいかをどう判断しますか?
参加者のメールアドレスからコンタクトと会社を特定し、まだ終わっていない取引に絞ったうえで、担当者・関連付いたコンタクト・話に出た商品名や金額・直近の動きを照らし合わせて順位をつけます。1つに決まらないときは、AIに決めさせず営業担当に候補から選んでもらいます。
HubSpotの入力をAIで完全に自動化できますか?
記録の案を作るところまでは自動にできますが、取引ステージや金額などの重要な項目は、営業担当が確認して承認する形をおすすめします。営業担当の作業は「入力」から「確認」に変わり、1件あたり1分程度で済むようになります。
AIで取引ステージを更新するとき、ステージ名で書き込めますか?
取引ステージはパイプラインごとのステージのIDで保存されているため、画面に出ている名前のままでは書き込めません。APIでパイプラインの一覧を取得し、ステージ名とIDの対応表を作って置き換えます。
HubSpotのBreezeと、AIで入力を自動化する仕組みはどう違いますか?
BreezeはHubSpotに組み込まれたAI機能で、要約や文面づくりなどを手伝います。紐づけ先の特定のルールや自社の項目に合わせた更新案、チャットでの承認など、自社の運用に合わせた流れが必要な場合に、APIを使った仕組みを作り足します。
営業担当がHubSpotに入力しないとき、まず何から見直せばよいですか?
入力してもらう項目の数と、入力したことが営業担当の役に立っているかを見直します。項目を5〜7個に絞り、商談前の要約やタスクの通知など、記録が営業担当に返ってくる形を作ると定着しやすくなります。